夙川・苦楽園|リンパのお話① リンパの正体は、血液からしみ出した水です。
「リンパを流す」「リンパが詰まる」。
よく耳にする言葉ですが、リンパって、いったい何なのでしょう。
見たことも、さわったこともないのに、なんとなく知っている気がする。
そんな方も多いのではないでしょうか?
これから6回に分けて、リンパのお話を、できるだけわかりやすくお話しできればと思っております。
1回目の今日は、「リンパとは何か」です。
◆ からだの中には、もうひとつの流れがある
からだの中を流れているものといえば、まず思い浮かぶのは血液ですよね。
実はもうひとつ、全身をめぐっている流れがあります。それが、リンパです。
リンパとは、からだ中に張りめぐらされた細い管「リンパ管」の中を流れる、ほぼ透明な液体(リンパ液)のこと。
ふだん「リンパ」と言うときは、この流れ全体を指していることが多いです。
血液が、栄養や酸素を全身に「届ける」流れだとしたら、
リンパは、いらなくなったものを「回収して、きれいにする」流れです。
◆ はじまりは、血液からしみ出した水
心臓から送り出された血液は、からだのすみずみにある、髪の毛よりも細い血管(毛細血管)まで届きます。
この細い血管からは、血液の水分が少しずつしみ出して、細胞と細胞のすき間を満たしています。
細胞は、このすき間の水から栄養と酸素を受け取り、かわりに、使い終わったものや老廃物を手放します。
すき間の水の大部分は、また血管へ戻っていきます。
でも、全部は戻りきれません。
戻りきれなかった1割ほどの水と、血管には入りにくい大きなもの(たんぱく質や老廃物、入り込んだ細菌など)。
それを拾い上げているのが、リンパ管です。
リンパ管に入った水が、リンパ液になります。
つまり、リンパのもとは、血液なんです。

◆ リンパ液は、実は見たことがある
すり傷のあとに、じわっとにじんでくる透明な液。
やけどや靴ずれでできた、水ぶくれの中身。
あれは、リンパのもとになる「細胞のすき間の水」の仲間です。
リンパ液も、同じようにほぼ透明で、ほんのり黄色みがかっています。
ひとつだけ、例外があります。
おなかの、腸のまわりを流れるリンパは、白くにごっています。
食事でとった脂肪は、腸から血管ではなくリンパ管に吸収されて、運ばれていくからです。
◆ リンパの仕事は「回収」と「見張り」
リンパには、大切な仕事が2つあります。
ひとつは、回収。
血管に戻りきれなかった水分や老廃物を集めて、最後は血液に戻します。
もうひとつは、見張り。
リンパ管の途中には「リンパ節」という関所がいくつもあって、細菌やウイルスなどの異物をこし取り、からだを守っています。
からだのお掃除係と、見張り番。
その両方を、ひとつの流れでこなしているのがリンパです。

この回収が追いつかなくなって、すき間に水がたまってしまう。
それが「むくみ」です。むくみのお話は、このシリーズの後半でくわしくお届けします。
◆ 最後に
リンパは、目には見えないところで、毎日休まず、からだのお掃除と見張りを続けてくれています。
次回は、そのリンパが「どうやって流れているのか」のお話です。
実はリンパには、血液にとっての心臓のような、力強いポンプがありません。
では、何がリンパを動かしているのでしょう。
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